盾と槍 2020 9 12
最近は、戦国時代を描いた時代劇が少なくなりましたが、
あなたが戦国時代にタイムスリップして、
一族を守るために戦う時に、
このような条件があったら、どうなりますか。
「剣や槍は使ってはいけません。
あなたが使えるのは、盾のみです」
盾だけで一族を守ることはできないでしょう。
これでは、防戦一方となり、
やがて一族は滅ぼされてしまうでしょう。
さて、現代に戻りましょう。
最近、新聞には、ミサイル防衛をどうするかという記事があります。
「仮想敵国」から飛来する弾道ミサイルをどうやって防ぐのか。
なんと、弾道ミサイルをミサイルで撃ち落とすという構想です。
これは、過去に何度も書いていますが、
技術力の誇示には有効ですが、実用性はありません。
私が仮想敵国の軍事指導者だったら、
弾道ミサイルを100発同時に発射します。
これでミサイル防衛システムは破綻します。
しかも、日本は先制攻撃をしない国とわかっていますので、
すべての弾道ミサイルを一か所に集めて同時発射するでしょう。
これでレーダーには「一個の巨大な光の塊」として見えるはずなので、
ミサイル防衛システムの最新鋭レーダーも破綻するでしょう。
戦国時代に戻りますが、盾しか使えないとしたら守り切れないはずです。
敵から見れば、弓矢どころか剣もないとなると、攻めやすいはずです。
いくら盾に巨額の資金をつぎ込んでも、剣や槍が使えないとすると、
鉄壁の守りは打ち破られてしまうでしょう。
現代の剣や槍は、弾道ミサイルや巡航ミサイルです。
手っ取り早いのは、イージス艦に巡航ミサイルを搭載することです。
将来的には、潜水艦の「背中」にVLS(垂直発射システム)を搭載して、
潜水艦から巡航ミサイルを発射できるようにすべきです。
さらに、弾道ミサイルですが、この技術は日本にあります。
日本は、世界トップレベルのロケット大国ですが、
ロケット技術と弾道ミサイル技術は同じです。
要するに、ロケットの先端部分に何を搭載するかだけの違いです。
ロケットの先端部分に爆薬を搭載すれば、弾道ミサイルとなります。